教会紹介 中野教会(東京都中野区) 世の光紙より

他者のために設立された教会
牧師 河村冴

 新宿から総武線で2駅、春は線路端に桜と菜の花が美しく咲き誇る東中野駅から徒歩4分の好立地に、私たちの教会はあります。

 1907年に中野での宣教をスタートさせ、代々の教職、信徒の祈りの中で108年の歴史を重ねてまいりました。100周年の際に掲げた『中野教会宣教100年宣言』において、「私たちの教会は・・・日本において、東京をはじめとする各地の宣教活動のために設立されました。」と告白した言葉は、今も毎週の週報裏面に掲載しています。それは100年前、未伝地伝道を旨とするアライアンス・ミッションが、飛騨、伊豆諸島、伊豆半島などの山村離島に教会形成をする中で、東京の都心にある中野教会は、それら困難な地方に、人と財を送り込む目的で設立された教会であるとの自己認識があります。他者のために設立された教会という自負が、地方で奮闘する教会への眼差しとして今も活きています。高齢化が進み、かつての勢いは失われていますが、まずは自らの体力を取り戻しつつ、与えられた使命に励む所存です。

 1934年に設立した付属上ノ原幼稚園は、地域の子どもたちの幼児教育を担い、教会と地域との接点ともなってきました。来年度から「子ども・子育て支援法」に則った施設型給付を受ける幼稚園として新しく歩みだします。社会のニーズに応えつつ、宣教と教育の業に励みたいと願っています。

 現在は3つの畑の開墾に力を入れています。まずは幼稚園という畑で、園児への日々の保育と祈りや教会学校に加え、保護者向けの集会や、卒園児向けの集会が始まりました。2つ目は108年の歩みの中で与えられた教会員の家族(遺族)という畑です。召天者記念礼拝や墓前礼拝等の充実を図ります。そして3つ目は地域の高齢者という畑で、近隣に3月オープンした東中野キングスガーデンと協力しながら、伝道の業に励みたいと願っています。